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74回目の創業記念日に新会社を設立。その想いとは。

山佐ホールディングスグループでは、2022年6月23日、74回目の創業日に山佐林業株式会社を設立いたしました。山佐林業株式会社設立の背景や取り組みについて、ヤマサハウス常務取締役でもあり、山佐林業株式会社の代表取締役に就任した 佐々木政典社長にお話を伺いました!

この記事に登場する人

佐々木 政典(ささきまさのり)
創業家に生まれた3代目。
東京の経営コンサルティング会社で企業再生支援業務に従事。その後、実家家業となるヤマサハウスにUターン就職。コンサルティング会社での経験を活かし、ヤマサに様々なイノベーションを起こしている。

「グループ全体で鹿児島のためになにをすべきか」、その使命感から山佐林業株式会社を設立

―山佐林業株式会社とはどういった会社ですか?

佐々木:山佐林業株式会社は、【山林の保有→植林・育林→伐採→植林】という一連のサイクルを循環的におこなう会社です。

伐採によって算出された林産物は、山佐木材を通じてヤマサハウスに構造材として供給されることを中心に考えています。

―なるほど。では、山佐林業株式会社を設立した背景を教えてください。

佐々木:山佐林業株式会社設立の背景として、大きく以下の3つが挙げられます。

  • 森林資源の管理放棄・放置という社会問題への懸念
  • 原材料の価格高騰・入手困難による安定的な事業存続への危機感
  • SDGs・ESG投資の機運の高まりと、脱炭素社会に向けた具体的な活動の必要性向上

具体的にお話しすると、まず、戦後の拡大造林によって森林資源は充実したものの、近年、その管理放棄・放置が大きな社会問題になっています。

鹿児島県においても、きちんと管理者がいて持続可能だと分かる森林割合は約12%と言われています。

―そうなんですか!思ったより少ないんですね…

佐々木:そうなんです。こういった状況が続くと、将来的に地域の木材が取れなくなるだけでなく、山地崩壊などの災害リスクが高まり、ひいては地域における居住環境が脅かされるということも想像されます。

―管理放棄がそんなに大きな問題につながり得るんですね。

佐々木:そんな中、一昨年来のウッドショックによる世界的な資源争奪の影響で、グループ内企業の原材料費高騰やその確保自体が難しくなり、今後の安定的な事業存続に危機感を抱く局面もありました。

加えて、SDGsやESG投資の機運も高まり、2050年カーボンニュートラル実現のための脱炭素社会に向けた具体的な活動も必要になってきています。

これらの背景を踏まえて、創業理念である「郷土が誇る企業をつくる」、企業使命感である「鹿児島を鹿児島に関わる人たちにとってもっと、ずっと、住みたい場所にする」ことを目指す山佐ホールディングスグループとして何をすべきかを考え、長期安定的な林業経営に参入し、数十年にわたってそれにコミットする「山佐林業株式会社」を設立いたしました。

―今後はどのような活動をしていく予定ですか?

佐々木:まだ始まったばかりの会社ですが、「山林を長期に渡って大切につないでいく」という使命感を持って、グループ全体で、材木をつくる川上から、鹿児島にお住まいの皆様に住宅をお届けする川下までをまかなえる会社になることを目指して活動してまいります。